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「世間」の現象学

佐藤直樹著

(青弓社ライブラリー, 21)

青弓社, 2001.12

タイトル別名

世間の現象学

タイトル読み

セケン ノ ゲンショウガク

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内容説明・目次

内容説明

個人であることを認めない、「贈与・互酬」「身分」「共通の時間意識」のシステムに支えられた「世間」は、西欧の「社会」とは決定的に異なり、私たちの日常的な“生活世界”にあって行動を規制する原理として機能する。日本では明治期から進められた近代化によって西欧型「社会」にとってかわられるはずだったこの「世間」というシステムは、しかし1980年以降の高度資本主義=高度消費社会に入って、近代社会の家族/社会という二項対立が解体され資本主義の中世化が進むにつれて、いっそう膨化・肥大化していくことになる。近代化の圧力の低下にともなって強大化する「世間」というシステムが、いかに私たちの生活に暴力的に機能しているかを、対人恐怖、隣人訴訟、女児殺人事件などの具体的な問題群に即して検証する。

目次

  • 第1章 方法としての「世間」—世界とは自分のことなのだ
  • 第2章 構造としての「世間」1—贈与・互酬、身分、個人の不在
  • 第3章 構造としての「世間」2—呪術性、排他性、権力性
  • 第4章 歴史としての「世間」—「中世」化する資本主義
  • 第5章 風土としての「世間」—ヨーロッパの静かな風景
  • 第6章 心的現象としての「世間」—対人恐怖をめぐって
  • 第7章 法的現象としての「世間」—隣人訴訟をめぐって
  • 第8章 犯罪現象としての「世間」—文京区女児殺害事件をめぐって

「BOOKデータベース」 より

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