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消費される恋愛論 : 大正知識人と性

菅野聡美著

(青弓社ライブラリー, 16)

青弓社, 2001.8

Title Transcription

ショウヒ サレル レンアイロン : タイショウ チシキジン ト セイ

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Description and Table of Contents

Description

明治期に西洋から輸入・翻訳された「恋愛」は、大正期に情死や恋愛スキャンダルが多発したことによって現実と向き合わざるをえなくなった。恋愛に対する意識の変化が恋愛論の書き手と読み手の双方を涵養し、空前の恋愛論ブームが到来したのである。しかし、やがて一過性の流行品として消費され、大正恋愛論がもっていた因習の打破、個人の解放という方向性も失われる。本書は、平塚らいてう、北村透谷、有島武郎などの恋愛スキャンダルをたどり、知識人は「恋愛」になにを見たのかを考察し、恋愛ブームの主軸となった厨川白村の恋愛結婚論や、女がなぜ恋愛論に参入しなかったかなどの問題を論じながら、大正恋愛論が秘めていたその可能性と帰結を明らかにする。

Table of Contents

  • 序章 なぜ大正期の恋愛なのか
  • 第1章 元始日本に恋愛は存在しなかったのか
  • 第2章 北村透谷はなぜ死んだのか
  • 第3章 大正恋愛スキャンダルはどうなったのか
  • 第4章 知識人は「恋愛」になにを見たのか
  • 第5章 厨川白村はなぜ売れたのか
  • 第6章 女はなぜ恋愛論に参入しなかったのか
  • 終章 恋愛論ブームのあとになにが残ったのか

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